マスター、最後の締めの一杯に相応しい、 最高の日本酒を頂けませんか? …かしこまりました。 ワイングラスにゆっくりと注がれたものを ゆっくりくゆらせ、香りから味わう。 その香りは、スミレや黄色いリンゴのような、上品だけど 明るさも兼ね備える エレガントな質感を感じさせる香り… そのまま一口目をゆっくり、 じっくりと味わっていく。 香りのイメージ以上に膨らむ果実感。 間髪いれず、まるでグレープフルーツを口に含んだようなシャープな酸を感じさせる。 味わいの膨らみの変化に思わず微笑む。 まだまだ。 ここからがこの箕輪門の真骨頂。 先ほどのエレガント、ポップな味わいは そのままに、さらに深まっていく余韻。 香りから長い余韻まで、ずっと楽しめる。 お客様はじっくりと味わい、 満足して帰られた。 大人のたしなみ、一人の時間、 そんな時に寄り添ってくれるような 懐深い味わい。 このお酒、福島県の大七、 純米大吟醸 箕輪門という。 3年間、低温熟成して演出された、 この余韻の完成度は脱帽的だ。 女優で例えるならポップで若い女優というよりは 笑顔はキュートだけど ミステリアスな雰囲気も兼ね備えた、 深津絵里さんみたいなタイプだろう。 今宵の眠りに入る前の一杯にお勧めしたい一杯である。


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